
JRAの騎手、調教師らが新型コロナウィルスの持続化給付金を不正受給していた問題。
JRAの発表によれば、不正受給をしたのは160人以上に上っており、JRA理事長が謝罪する事態になっている。
すでに多くの関係者が返還の意思を示しているが、名前が一切明かされていないこと、受給を指南したとされる税理士の存在、コロナ禍で売上増加のJRA内での出来事だけに世間の批判はあまりにも大きい。
騎手会長の武豊
そして、その矢面に立たされているのは騎手会長の武豊も同じだ。武豊騎手は「このたび持続化給付金制度の趣旨・目的等を十分理解せず、一部の騎手が申請、受給を行ったことについて日本騎手クラブを代表して心よりおわび申し上げます。当該者全員はすでに給付金の返還を済ませる、または返還手続きを進めておりますが、今後このようなことはないよう改めて騎手全員に厳重に注意してまいる所存です」と声明を出した。
競馬だけに集中したいところ、こうしたトラブルも起こってしまったことで対応せねばならなくなった武豊騎手。
そのせいなのかどうなのか、精彩を欠くようなレースが続いている。
「6日のチューリップ賞、武豊騎手は1番人気メイケイエールに騎乗しましたが、道中引っ掛かりっぱなしの大暴れ。なんとかなだめようとしましたが、収まらず先頭に立ちました。結果的に勝利したものの、明らかに格下の馬と何とか同着という内容は、決してほめられたものではないでしょう。
年齢もあるのか、以前から暴れる馬を抑え込む腕力が衰えている、という話はありました。2010年の落馬事故、最近でも『腰痛で休養』もしています。51歳という年齢を考えれば、当然といえますが……腰痛がまだよくなっていないのか。
競馬界のレジェンドだけに『いつまでも活躍してもらいたい』という声はありますが、やはり心配は消えないですね」(メディア記者)
レジェンドには、騎乗にだけ集中する環境が必要かもしれない。
(文/田中陽太郎)