
元JRA騎手で、現在はバー経営、ブロガー、コメンテーター、Youtuberなどマルチな活躍で知られる藤田伸二氏。
現役時代には数多くのG1競走を制し、フェアプレー賞を何度も受賞するなどクリーンな騎乗でも知られた。10日も、同日に開催されたNHKマイルCのYouTube生配信を行うなど、競馬関係でも存在感を発揮している。
そんな藤田氏が「怒り」を露にした。その昨日のYouTube生配信後のことである。
藤田氏は自身のTiwtterで「生配信のコメント欄に、誹謗中傷がある」と指摘。そして「中傷をするなら見ないでほしい!」という主旨のコメントを放った。さらには自身の記録が現役のレジェンド騎手(武豊、横山典弘など)に負けている点を指摘され「記録なんかこだわらない」「そんなコメントは喝」といった内容の反論を展開している。
もともと競馬に関しては歯に衣着せぬ言動で、過去には「騎手の一分」(講談社)も発売した藤田氏。そんな「アニキ肌」だけに、ファンも多いがアンチも多いのが現実である。現役時代、そして現在も藤田氏の動向を追う記者が語る。
川田将雅に「俺好きじゃない」発言も
「一本筋の通った性格で、悪く言えば周囲の目を気にしない『オレ流』ですからね。現役時代の通算1918勝、日本ダービー最年少勝利などは本当に輝かしい実績ですし『一言申す』資格は十分にあるというわけです。
ただ、世の中いろいろな人がいますからね。藤田さんにしつこく否定的なコメントを飛ばす人もいるということです。藤田さんはけっこうそういったコメントに反撃するタイプですので、炎上しやすい側面はあります」
JRAのエージェント制や外国人騎手偏重に苦言を呈するのはもとより、川田将雅騎手を「俺、好きじゃない」とTwitter上で発言したり、女性騎手として活躍する藤田菜七子騎手に苦言を呈したり、話題になりやすい発言をしているのは事実だ。
ただ一方、現役のJRA騎手ではなかなか言えない発言を「タブーなし」で語れるのは、藤田氏の大きな魅力である。前述の記者が付け加える。
「過剰人気」ハッキリいえる魅力
「9日、京都新聞杯で4着に敗れた『6億円ホース』アドマイヤビルゴに対し、藤田氏はTwitterで『値段と連勝のせいで過剰人気』とバッサリ。確かに2戦2勝、その高額からなのか単勝は1.4倍でした。ファンも関係者もこの結果に対し同様のことを思っていたに違いありませんが、競馬“関係者”はハッキリとこう発言することはできませんからね。競馬界を遠くから見つめている藤田さんならではの魅力だと思います」
これからもアンチに負けず、その舌鋒の鋭さでインターネット上の競馬ファンの「アニキ」でいてもらいたい。
(文/黒井昭三)